地域貢献活動レポート「第11回 高校生の神楽甲子園ひろしま安芸高田」/神楽門前湯治村神楽ドーム(広島県安芸高田市)
2022.08.31

JA・JA共済では、地域の大切な郷土伝統芸能である神楽の保存・継承のため、全国各地からそれぞれの神楽を伝承する高校生が集い、演舞を披露する「高校生の神楽甲子園ひろしま安芸高田」を支援しています。なお、本大会はJAグループ広島も協賛しています。
第11回となる今回は、令和4年7月23日(土)・24日(日)の2日間に渡り、安芸高田市の神楽門前湯治村神楽ドームにて開催の運びとなりました。
コロナの影響から昨年度は2年ぶりの開催でしたが、来客を神楽ドームの収容人数の半分に制限せざるを得ませんでした。今回はコロナ対策をしっかり行なった上で、制限なしの開催となりました。
例年通り「私たちが運営します。私たちが舞います。」をキャッチフレーズに、全国各地の神楽を伝承する高校生がここ安芸高田市に一堂に会し、高校生自らも主催者の一員として企画・運営に携わりながら、日頃の研究や錬磨の成果を披露しあい、交流を深め、それぞれの地域で郷土芸能の保存伝承に寄与しようというものです。本年度は17校の高校生たちが集まりました。
朝から暑い最中、神楽愛好家のみなさんが開会を待ちわびて、開催1時間前から集まっていました。
猛暑やコロナへの様々な対策が行われていました。
2日間にわたる演目の進行は、例年通り参加校の高校生たちがつとめます。初日の総合司会は広島県立吉田高等学校の生徒たちです。
開会式では、実行委員長である石丸伸二氏(安芸高田市長)、共催者である広島県知事代理として、田邉昌彦副知事からごあいさつを賜りました。
司会者より、参加17校のプロフィール紹介があり、続いて参加高校生代表のあいさつ。代表の広島県立可部高等学校の大田真輝さんは、中学生の頃から夢見てきた舞台に立てる喜びを込めた気持ちと、支えてくださった皆様への感謝の意を表明しました。
そして、来賓としてご臨席いただいた、JA広島中央会代表理事会長 忠末宜伸氏より、高校生たちへの激励の言葉が発せられ、2日間にわたる舞台が始まりました。
●1日目 出場校
<日藝選奨>益田東高等学校 神楽部
「羯鼓・切目」
広島県立可部高等学校 神楽部
「滝夜叉姫」
鳥取県立日野高等学校 郷土芸能部
荒神神楽「大蛇」
島根県立浜田商業高等学校 郷土芸能部
「塵輪」
島根県立飯南高等学校
生命地域ラボ・神楽愛好会
「羅生門」
島根県立江津高等学校
チーム江津地域活性部石見神楽愛好会
「八衢」
広島県立加計高等学校芸北分校 神楽部
「神武」
広島県立千代田高等学校 神楽部
「葛城山」
●2日目 出場校
<日藝選奨>広島県立賀茂北高等学校 備後神楽部
「剣舞・折敷舞」
宮崎県立高千穂高等学校 神楽保存会
「高千穂神楽」
大分県立由布高等学校 郷土芸能部
「貴見城」
広島県立西城紫水高等学校 神楽部
「大国様」
島根県立矢上高等学校 神楽愛好会
「熊襲」
島根県立邇摩高等学校 石見神楽部
「道がえし」
富山県立八尾高等学校 郷土芸能部
「越中八尾おわら」
島根県立浜田養護学校 神楽部
「大蛇」
広島県立吉田高等学校 神楽部
「伊吹山」
2日間に渡った舞台では、会場の熱気に応えるかのごとく、熱い演舞が繰り広げられました。そして、日藝選奨には益田東高等学校、広島県立賀茂北高等学校の2校が選ばれ、いずれも日本大学芸術学部演劇学科小林直弥教授から贈呈されました。
その他、第11回の「記念切手」の販売や、来場できなかったお客様や神楽愛好家の皆さんに向けて、インターネットによるライブ動画配信も行われました。
参加各校の生徒たちが、連日の猛暑に負けないほど、舞い、踊り、熱い演技を魅せた2日間の幕が閉じました。
閉会式ではお客様や関係者のコロナ感染対策協力への感謝と、出場した高校生たちの舞を見ることができる歓びなどが語られました。
広島県知事より神楽伝承奨励賞が各校に贈呈され、代表で広島県立賀茂北高等学校が受け取りました。続いて、JA共済連広島より神楽伝承活動支援金目録を贈呈、代表で島根県立浜田養護学校が受け取り、副賞を広島県立吉田高等学校が受け取りました。告知ポスターのイラストを作成した広島県立千代田高等学校2年生の隅井貴徳さんには感謝状が贈呈されました。