地域貢献活動レポート「自転車交通安全教室」三次市立塩町中学校

2019.05.31

令和元年5月7日(火)三次市立塩町中学校で「自転車交通安全教室」を開催しました。三次市は新緑の季節。快晴に恵まれた校庭には、生徒たちが集まり、関係者の皆様にもお越しいただきました。

校長先生からのご挨拶では「三次市では初めてのスタントマンを使った事故の再現であること」や、「自分の事として考えながら見て欲しい」などが語られました。
続いて、JA三次東部支店の垣内支店長より「広島県の自転車交通事故は近年増加傾向にある」ということや、「普段の仕事の中で、皆さんの自転車通学の様子を見ることがあります。安全・安心の為にも、ヘルメットは必ず着用してほしい」ということを語られました。

さて、いよいよスタントマンによる、事故再現が始まります。
まず、40km/hで走行する車が人(人形)に激突する様子を実演…!!!

大きな衝突音と砂煙がその衝撃の大きさを物語ります。
40km/hというスピードは、比較的遅いと多くの生徒が感じていたようでしたが予想外の衝撃に驚き、悲鳴も聞こえてきました。

次は、自転車も通行できる歩道において自転車に乗っている人が様々な違反をしている実例を示しました。

どこが悪いポイントなのか、生徒の皆さんに答えていただきました。
「ヘッドホンの着用」、「携帯使用」、「飲酒」、「二人乗り」、「並進走行」(2列)、「右側通行」など、的確にポイントを指摘していました。

このような運転が歩行者との接触や大きな事故にもつながります。

次に自転車が一時停止をせずに交差点を渡ろうとした時どのような危険があるかを実演します。

交差点の前で一時停止し、左右を確認するだけで、防げる事故がたくさんあるということが理解できたと思います。

再び、自転車が通行できる歩道、雨の場合です。
どのような危険が考えられるでしょう。

続いて、このような小さなルール違反が大きな事故に繋がったケースです。

自転車に乗るとき、自分の身の危険を守ることも大切ですが、「小さなルール違反が、人に怪我をさせたり命を奪ったりするような大きな事故を起こす可能性があることを心に留めて欲しい」と、MCの方が語ります。

過去、自転車に乗った女子高生が54歳の女性とぶつかり、後遺症が残り、およそ5400万円という賠償をすることになったケースもあったそうです。
事故は関わった全ての人の人生を変えてしまうことになります。
「交通事故の被害者にも、加害者にもならない」ことが重要です。

もし、事故が起こった時、事故の当事者はもちろん、目撃した人はすぐに安否の確認をすると共に、救急車を呼ぶ等の対応を行うことが重要と語られました。

そして、これもよくある事故のケース。
急に開いた車のドアに激突する自転車事故です。

自転車は車の脇を走行する時は十分注意して、自動車の運転者も後方確認を怠らないようにしましょう。
MCの方の友人が同じケースの事故に遭ったそうです。
命は助かりましたが、頭を10針も縫う大怪我を負ったそうです。

「内輪差」が具体的にどのようなものか大きなトラックを使って実演しました。

トラック運転手からみて、どこが死角になるのかを実践しながら学びます。運転手から死角になるエリアを腕や指を使って疑似体験しました。

最後に、交差点で、好意で道を譲ってもらい、右折しようとしたら、横からきた車両や自転車と衝突するというケースの再現です。
これは「サンキュー事故」と呼ばれており右折時に起こる事故としてはかなり多いそうです。

最後に、三次警察署の交通課長より
「生徒さんの約8割が自転車通学とお聞きしました。今日、体験したことをしっかりと心に刻み、通学時には十分気をつけて、自転車事故が起こらないよう、社会の一員として行動してください」と語られました。

生徒の一人、3年生で生徒会副会長の戸島伶唯さんは
「最初の40km/hで人形に衝突するシーンで、小学校の時にすぐ側で起こった、人と車の接触事故を思い出して衝撃を受けました。今日の実演をみて、今後も気を引き締めて自転車に乗ろうと思います」と語っていました。

「ルールを守れば、ルールがあなたを守ってくれる」
これを心に刻んで、安全・安心な学校生活を送ってほしいですね。

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